コンテナ建築入門
2023.12.16
コンテナ建築:空箱sorabakoの頑丈さ・耐久性。
コンテナ建築の特性
JIS規格に準拠した鋼材を材料にしたフレームにより作られる、約2.5×6×3メートルの箱型の空間がコンテナ建築の基本となります。そのフレームは柱部分と梁部分が溶接による剛接合で緩み・たわみはゼロの「ラーメン構造」。重量鉄骨造の固く丈夫な建物で、フレームの頑丈さから、建物なのに輸送が可能です。鋼鉄の建造物なので、サビを心配されるかもしれませんが、石油タンカーなんかも鋼鉄製です。素材表面の被膜である塗装を定期的にメンテナンスすることで、長持ちさせることが可能です。木造と違い、腐食なども起こりませんので、法定耐用年数は木造の22年より長い34年と定められています。
◆Topics
『サビはとても強い耐久塗装?』
鉄が錆びると、朽ちるということをイメージされる人もいますが、厳密には、誤解を含んだ表現です。サビは、鉄の酸化を食い止める被膜です。鉄の表面を全てサビが覆ったら、それ以上、空気は鉄に触れることはできず、酸化させることはできなくなります。これ以上、サビを発生させられなくなった時点で鉄の酸化は止まり、それ以上、鉄は変化しなくなるのです。実際に、国内の雪深い地域では、木造などの普通の屋根では雪の荷重に耐えられないため、非常に厚い板状の鉄を無塗装で構造体に使用し、サビさせることで鉄の酸化を止め、多大な積雪に耐える建造物を実現している事例もあります(新潟県:十日町市立里山科学館 越後松之山「森の学校」キョロロ)。